日本の難民

日本の難民認定について

グラフ1 日本の難民申請者数・認定者数・異議申し立て数の変遷 参照:法務省:統計に関するプレスリリース http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri01_00013.html このグラフを見ると、日本では難民申請者数に対して認定される割合がかなり少ないということが分かります。 またここで、主要先進国において2011年度の認定率のデータを比較すると、一次申請ついては日本は0.3%ですが、カナダ44.6%、オーストラリア41.9%、イギリス25.1%、フランス7.9%、イタリア8.5%、ドイツでは新規20.7%となっており、このことからも日本の認定率がかなり低いということが分かります。

参考サイト

  • RAFIQ『2011年の難民統計に関する全難連声明~過去最低の難民認定率をうけて~』資料7 http://www.jlnr.jp/stat/2011/stat_2011_07.pdf
  • UNHCR Global Trends 2011 http://www.unhcr.org/4fd6f87f9.html

1. 難民申請者の国籍

2010年の申請者は1202人であり,国籍は51か国にわたり,上位5か国の国籍は,ミャンマー342人,スリランカ171人,トルコ126人,ネパール109人,インド91人となっています。

グラフ2

2011年(申請者1867人)の申請者の国籍は57カ国にわたり、おもな国籍は ミャンマー491人、ネパール251人、トルコ234人、スリランカ224人、パキスタン169人となっています。

グラフ3

2012年(申請者2545人)の申請者の国籍は50カ国にわたり、おもな国籍は、トルコ423人、ミャンマー368人、ネパール320人、パキスタン298人、スリランカ255人、バングラデシュ169人、インド125人、ナイジェリア118人、ガーナ104人、カメルーン58人となっています。

グラフ4

グラフ2.3.4 参照:法務省 入国管理局 統計に関するプレスリリース 難民認定者数(平成22年~平成24年) http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri01_00013.html これらの国々では、政治情勢や宗教、民族に関する問題(対立や弾圧など)が生じており、自国から逃れる難民が存在しています。

ミャンマー

ミャンマーでは1948年以来のミャンマー政府軍とカレン族などの少数民族の間の紛争が続いています。また、国内の人権侵害により、1984年より隣国タイへ難民が流入し始め、現在、タイ国内のミャンマー国境沿いには9つの難民キャンプがあります。

ネパール

19世紀後半から多くの人々がネパールからブータンへ移住し、のちにブータン国籍を取得しましたが、1980年に導入されたブータン政府の民族主義的政策の結果、ネパール系住民は国籍を失い、大量のネパール系ブータン人が国を追われることになりました。このブータン難民の他に国内の政治体制にも要因があります。 米国の人権調査によると、国内では、治安部隊が恣意的な逮捕・拘束など人権侵害を行い、ネパール国家警察および武装警察部隊は裁判によらない処刑や拷問を行っています。 あるネパール人男性は、タブーを破って階層の違う女性と結婚したことによる迫害を受けていて、カースト制度による身分差別も存在すると考えられます。

トルコ

トルコでは、長年、民族的な文化や権利が禁止されてきました。その中で、多くのクルド国内避難民や難民となり故郷を追われました。クルド人は国を持たない少数民族としてトルコ国内で迫害にあっており、そういった迫害などから逃れるために日本に難民として逃れてきています。しかし、日本政府は親日であるトルコ政府との友好関係を崩したくないという政治的理由からトルコ国籍で日本に来るクルド人を難民としてあまり認めたがらないのが現実であり、再びトルコに強制送還される場合もあります。

スリランカ

スリランカでは、政府と反政府武装組織LTTEの約26年にもおよぶ激しい内戦が2009年にようやく終結しましたが、多くの人々が難民・避難民として故郷を追われました。この内戦により7万人以上が犠牲となったといわれており、一時は約58万人が避難を強いられましたが、スリランカ政府が実施する帰還計画などによって徐々に状況は改善されつつあります。

パキスタン

パキスタン北西辺境州では、2007年からパキスタン政府軍とこの地域を支配している武装勢力との緊張関係が続いており、2008年8月の交戦では55万人もの国内避難民が発生しました。2009年4月から5月にかけて激化した、武装勢力に対する政府軍の掃討作戦実施により国内避難民の数はさらに増え、州政府機関によれば2009年5月2日以降の避難民だけでも239万人を数え、UNHCRによれば避難民キャンプへの登録者数は1日あたり13万人にのぼっています。

2. 申請者の在留態様

申請時における在留態様は正規滞在者が1777人と申請者全体の約70%を占め、非正規滞在者は約30%の768人となっています。(2012年)
正規滞在者には上陸時に難民申請を行い、一時庇護上許可(入管法18条2)や仮滞在(同61条2の4)の許可を得たひと、もしくは短期滞在などの資格での期間中に申請をする人々が含まれます。 入国時に申請をして上陸不許可になっても退去しない場合、短期滞在の期間経過後に申請する場合は非正規滞在者となります。 難民認定手続中の資格と就労についてみていくと、 正規滞在者は、申請後に在留資格を特定活動に変更することで、一定期間経過後に就労が可能になります。 それに対して、非正規の場合には、適法就労は一切不可とされ、申請手続中であっても収容の危険があります。

参考サイト(1,2)

  • 法務省 入国管理局 統計に関するプレスリリース 難民認定者数(平成23年) http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri03_00085.html
  • 法務省 入国管理局 難民関係公表資料 米国国務省報告(アジア)ネパール 米国国務省報告(人権)2009 http://www.moj.go.jp/content/000095470.pdf
  • 朝日新聞 2012年6月27日
  • 外務省 各国・地域情勢 スリランカ民主社会主義共和国 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/srilanka/data.html 
  • 特定非営利活動法人 ジェン 活動内容 パキスタン概要 http://www.jen-npo.org/active/pakistan.html
  • 国連UNHCR協会 UNHCR最新ニュース アジア地域 http://www.japanforunhcr.org/act/a_asia.html 
  • (関連サイト最終閲覧日 2013年9月9日) 
  • 難民支援協会 難民アシスタント養成講座 基礎編 2012年 配布資料